キョーリン製薬グループのサステナビリティ

社長メッセージ

キョーリン製薬グループは、企業理念「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を遂行します。」のもと、長期ビジョン「Vision 110」を策定し、「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」を目指しています。

その目標達成には、サステナブルな社会の実現に貢献することが重要であると考えており、温室効果ガス排出量の増加による気候変動、水などの地球資源の問題が顕在化する中、サステナビリティ課題への積極的かつ能動的な対応を行っています。

今後、企業の持続成長(経済価値)とともに事業活動を通じた持続的な社会の実現(社会価値)は、ますます重要になります。当社グループは、中核事業である医薬品事業を積極的に展開することで、有用で安全な製品・サービスを開発、提供し、持続成長による企業価値の向上と社会的な課題の解決にさらに取り組んでいきます。

またこれらの事業活動を行うために、コーポレート・ガバナンスの強化を重要課題として位置づけ推進しています。その一環として、2019年4月に企業行動憲章及びコンプライアンスガイドラインを改訂し、さらなる社内への浸透を図っています。

キョーリン製薬グループは、ステークホルダーの皆様とのコミュニケーションを大切にしつつ社会的責任を果たし、社会から存在意義を認められる企業であり続けたいと考えます。

健康はキョーリンの願いです。

杏林製薬株式会社

代表取締役社長 CEO 荻原 豊

サステナビリティの基本方針

当社グループは、企業理念「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を遂行します。」のもと、企業行動憲章に基づく事業活動を通じてサステナビリティ課題(社会と企業の持続的発展)に積極的に対応することで、中長期的な企業価値の向上を図ります。

マテリアリティの特定

当社グループは、サステナビリティを巡る様々な課題の中から、社会的な重要性と当社グループにとっての重要性の2軸からマトリックスを作成し、長期ビジョン 「Vision 110」において掲げる目指す姿の実現に向け、「価値創造(事業活動に直結する課題)」、「価値創造を支える基盤(事業活動の基盤に関わる課題)」の観点で優先的に取り組むマテリアリティを10項目特定しました。

企業理念

長期ビジョン
「Vision 110」

マテリアリティ
(重要課題)

中期経営計画
「Vision 110 -Stage1 -」

年度方針・計画

社会課題を考慮した重要課題の特定

図:「社会課題を考慮した重要課題の特定」イメージ

「価値創造」
マテリアリティ

  • 医療ニーズに応える価値の高い製品の創出
  • 製品価値の最大化
  • 高品質な医薬品の安定供給

「価値創造を支える基盤」
マテリアリティ

  • 人的資本の充実
  • 多様な価値観を尊重した働き方改革の推進
  • 健康経営の推進
  • 環境に配慮した事業活動
  • コンプライアンスの徹底
  • コーポレートガバナンスの強化
  • ステークホルダーとの関係強化

マテリアリティの特定プロセス

当社グループの将来にわたる環境展望・分析を踏まえ、各種原則やガイドラインを参照し、以下のプロセスにてマテリアリティの特定を行いました。

なお環境変化や当社グループの事業活動、社会からの要請に応じて継続的に見直していきます。

  1. 1.課題抽出
    各種原則やガイドライン(ISO26000、SDGs、SASBが策定したヘルスケア産業のマテリアリティマップ等)を踏まえ、課題を抽出
  2. 2.課題絞り込み
    企業理念や長期ビジョン等と照らし合わせ、抽出した課題について、絞り込みを実施
  3. 3.優先順位付け
    社会的な重要性と当社グループにとっての重要性の2軸からマトリックスを作成し、特に優先度の高い重要課題の特定
  4. 4.マテリアリティ特定
    特定した重要課題をマテリアリティとして経営会議で審議の上、取締役会にて決議

マテリアリティとKPI

企業理念

価値創造

マテリアリティ KPI 関連するSDGs
  • 医療ニーズに応える価値の高い製品の創出
  • 臨床開発マイルストン
  • 導入件数
  • 3.すべての人に健康と福祉を
  • 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12.つくる責任 つかう責任
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう
  • 製品価値の最大化
  • 新薬比率
  • 主要品目の売上
  • 高品質な医薬品の安定供給
  • 欠品発生数
  • 製品回収件数
  • 高岡工場の計画通りの進捗(定性)

価値創造を支える基盤

マテリアリティ KPI 関連するSDGs
  • 人的資本の充実
  • 働きがいアンケート主要スコア
  • 人事制度の適切な運用・改善(定性)
  • 5.ジェンダー平等を実現しよう
  • 8.働きがいも経済成長も
  • 多様な価値観を尊重した働き方改革の推進
  • 女性管理職比率
  • 男性育休取得率
  • 障がい者雇用比率
  • 健康経営の推進
  • 健康診断・ストレスチェック受診率
  • 環境に配慮した事業活動
  • CO2排出量削減率
  • 7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 12.つくる責任 つかう責任
  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 15.陸の豊かさも守ろう
  • コンプライアンスの徹底
  • 重大なコンプライアンス違反件数
  • 16.平和と公正をすべての人に
  • コーポレートガバナンスの強化
  • コーポレートガバナンス・コードへの適切な対応(定性)
  • ステークホルダーとの関係強化
  • 投資家とのエンゲージメント強化(定性)

企業行動憲章

  1. 1持続可能な経済成長と社会的課題の解決
  2. 2科学的かつ厳正な研究開発
  3. 3適正使用の推進
  4. 4医療関係者、患者等との信頼関係
  5. 5公正な事業慣行
  6. 6情報管理の徹底
  7. 7公正な情報開示、利害関係者との建設的な対話
  8. 8働き方の改革、職場環境の充実
  9. 9環境問題への取り組み
  10. 10社会との共生、社会発展への貢献
  11. 11危機管理の徹底
  12. 12人権の尊重
  13. 13経営者の役割と本憲章の徹底

ステークホルダーとの関係性

図:「ステークホルダーとの関係性」イメージ

SDGs(持続可能な開発目標)

SDGsは、2015年の国連サミットで採択された2030年までの国際目標です。当社グループは、事業活動や社会との共生を通じて、SDGs達成に向けた課題に取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献します。

画像:SDGs(持続可能な開発目標)17の目標