感染関連製品

世界的な脅威となっているAMR(薬剤耐性)や新型コロナウイルス感染症の拡大等によって、これまで以上に感染症対策へのニーズが高まっています。

当社グループでは、医療関係者に対して感染関連領域におけるソリューション提供活動を実施しており、予防・診断・治療の多面的な視点から感染症・感染制御に関する情報提供や課題解決の提案を行っています。

※世界の人々の生命を脅かす薬剤耐性菌

抗菌薬の不適切な使用を背景として、薬剤耐性菌が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっています。このままの状況が続けば、薬剤耐性菌感染症による全世界の年間死亡者数は、2013年の約70万人から2050年には、約1,000万人まで上昇するとの予測もあり、現在、世界規模でAMR対策が進められています。

(Antimicrobial Resistance: Tackling a crisis for the health and wealth of nations The Review on Antimicrobial Resistance Chaired by Jim O’Neill December 2014 を改変)

図:AMR対策が行われない場合、薬剤耐性菌感染症による全世界の年間死亡者数は、2013年の約70万人から2050年には、約1,000万人まで上昇する予想を示すグラフ

観戦関連事業モデルの確立

迅速・適確・簡便に原因微生物を同定し、感染拡大防止や抗微生物薬の適正使用を実現する

「GeneSoC」

製品写真:「GeneSoC®」

新型コロナウイルス感染症への対応やAMR対策の観点から、正確かつ迅速に原因微生物を同定するための検査設備の拡充が求められています。

杏林製薬(株)は、2021年度に軽量・小型な一般医療機器「遺伝子解析装置GeneSoCmini」、RNA抽出試薬「GeneSoC PCR前処理キット」、2022年4月に体外診断用医薬品である新型コロナウイルス核酸検出キット「GeneSoC SARS-CoV-2 N2 検出キット」を発売しました。

呼吸器感染症・性感染症等の研究用試薬、及び体外診断用医薬品の開発・販売を通して、感染症の診断や抗微生物薬の適正使用に貢献しています。

抗菌薬適正使用の推進を通して感染症治療に貢献する

「ラスビック」

製品写真:「ラスビック」

杏林製薬(株)は薬剤耐性菌の動向調査や学会サーベイランス事業等への協力、感染症関連学会や研究会等への協力・サポートを介し、医師、看護師をはじめ、臨床検査技師を含めたICT(感染対策チーム)及びAST(抗菌薬適正使用支援チーム)の方々へ抗菌薬適正使用に沿った情報提供活動を行っています。

感染症の治療においては、ニューキノロン系抗菌剤「ラスビック」を自社創製し、経口、注射剤の2剤形により感染症治療に貢献しています。

新型コロナウイルス感染症治療に貢献する

「ラゲブリオ」

蔓延する新型コロナウイルス感染症に対する経口の抗ウイルス剤「ラゲブリオ」についてMSD(株)とコ・プロモーション契約を締結して情報提供活動を展開し、自宅でも服用可能な抗ウイルス剤という新たな治療選択肢を提供することで、新型コロナウイルス感染症治療に貢献してきました(2022年12月末、コ・プロモーション契約終了)。

医療機関における感染制御に貢献する

「ルビスタ」「ミルトン」

製品写真:「ルビスタ」製品写真:「ミルトン」

環境を介した微生物の伝播の多くは環境表面から手指を通じて起こるため、手指消毒に加え環境表面を清浄に保つことが重要です。

杏林製薬(株)は、医療機関等の感染対策を目的とした、環境除菌・洗浄剤「ルビスタ」、及び消毒剤「ミルトン」をラインアップしており、感染制御に貢献しています。