ニュースリリース

過活動膀胱治療剤ビベグロンのASEAN 4カ国における開発・販売に関するライセンス契約締結について

2021年3月31日

キョーリン製薬ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:荻原豊)の子会社である杏林製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:荻原茂、以下 杏林製薬)とエーザイ株式会社(本社:東京都文京区、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)は、過活動膀胱治療剤ビベグロン(一般名、以下 本剤)について、東南アジア諸国連合(ASEAN)のタイ、フィリピン、マレーシアおよびブルネイにおける開発・販売に関するライセンス契約を締結しました。本契約に基づき、エーザイは杏林製薬より、当該諸国における本剤の独占的開発権および販売権を獲得し、新薬承認申請を行います。

過活動膀胱(OAB:Overactive Bladder)は、尿意切迫感を必須の症状とし、通常は頻尿と夜間頻尿を伴う症状症候群です。場合によっては切迫性尿失禁を伴うこともあります。トイレの不安のために外出を控える、睡眠が十分取れないなど、患者様の日常生活に支障をきたし、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を低下させるとされています。

本剤は1日1回投与の新規β3アドレナリン受容体作動薬で、膀胱のβ3受容体に選択的に作用し、膀胱を弛緩させることで、蓄尿機能を高め、OABにおける尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁の症状を改善します。

杏林製薬は、日本国内での早期市場浸透を図り OAB の患者様の QOL 向上に貢献する一方、このたびのエーザイとの提携により契約対象国で本剤の普及を図り、海外における事業展開を推進します。
エーザイは、今回の契約対象国において、各国市場の多様なニーズの把握・充足に努め、地域特性に合致した戦略的な製品ラインナップの拡充を積極的に推進してまいります。

杏林製薬とエーザイは、杏林製薬が創製した OAB 治療剤「ウリトス錠」(一般名:イミダフェナシン)について、アジアにおける開発・販売に関するライセンス契約を 2009年9月に締結し、エーザイは タイ、フィリピン、インドネシアおよびミャンマーで販売を行っています。両社は本契約により、「ウリトス」に加えてビベグロンを開発・商業化することにより、過活動膀胱に対する新たな治療選択肢を提供し、患者様の QOL の向上により一層貢献してまいります。