免疫調節薬「KRP-203」に関わる知的財産等のPriothera社への譲渡について
2020年10月12日
キョーリン製薬ホールディングス株式会社の子会社である杏林製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:荻原 茂、以下「杏林製薬」)とPriothera Limited(本社:アイルランド ダブリン、代表者:Florent Gros、以下「Priothera社」)は、杏林製薬が創製した免疫調節薬「KRP-203」(以下「本剤」)について、この度、知的財産等の譲渡に関する契約を締結いたしました。
本契約に基づき、杏林製薬はPriothera社に対して、本剤の開発・販売等に要する特許・データ等の知的財産及び原薬等を譲渡し、その対価としてPriothera社が発行する株式等を受け取ります。なお、杏林製薬は日本及び韓国における開発・販売等の権利を留保します。
本剤は新規化学構造を有するスフィンゴシン1リン酸受容体アゴニストとしてリンパ球のリンパ節からの移出を抑制することにより免疫調節作用を示します。ノバルティス社にライセンス供与し、同社がGvHD(移植片対宿主病)での開発を進めていましたが、2018年2月に同社の開発戦略上の視点による開発中止及びライセンスの返還を受けて、杏林製薬は新たな導出先を探索しておりました。Priothera社は、今後、急性骨髄性白血病において造血幹細胞を移植する患者を対象とした臨床試験を進めていく予定であり、既存の免疫抑制剤に比べて安全性が高くかつ良好な臨床効果を示す治療薬としての開発を期待しています。
杏林製薬は、自社創製の新規開発候補化合物のスピーディなグローバル開発による価値最大化と医療ニーズに合致したオリジナル新薬創製による世界の人々の健康への貢献を目指します。
なお、2021年3月期の連結業績予想への影響は軽微です。
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