殺菌消毒剤「ミルトン」の事業を杏林製薬がP&Gグループから承継
1998年8月 7日
杏林製薬株式会社(本社 東京都 社長 荻原郁夫)とP&Gグループ(ザ・プロクター・アンド・ギャンプル・カンパニー、マックス ファクター株式会社)は 平成10年8月、哺乳ビン、乳首の殺菌消毒剤「ミルトン」の日本における事業を杏林製薬が取得、承継することで合意し、資産売買契約を締結しました。
杏林製薬は、これまで感染症領域を事業の柱の一つとして、合成抗菌剤(ニューキノロン薬)等の開発を進めてまいりましたが、事業領域を「治療」から「予防」にまで拡大・強化すべく事業開発を検討していました。またP&Gグループでは、世界的に、より成長の可能性のある製品に焦点を当てる戦略に基づき、「ミルトン」の日本における事業の売却を検討していました。
杏林製薬は、このたび哺乳ビン、乳首の消毒剤のNo.1ブランドである「ミルトン」の販売権を取得することにより、感染症関連の事業領域を拡大でき、かつ従来より新規事業として取り組んでいる大衆薬事業の強化にもなることを期待しています。
なおP&Gグループは、ヘルスケアを将来の成長のために重要なカテゴリーと考えており、引き続き日本におけるヴィックスおよびクレアラシルの販売は継続するとともに新製品の研究開発も行ないヘルスケアビジネスを発展させていきます。
契約の主な骨子
杏林製薬は、P&Gグループが有する日本における「ミルトン」の商標権および製造設備、販売権などを取得する。
ミルトン製品の概要
商品名 | ミルトン |
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用途 | 主として哺乳ビン、乳首の殺菌消毒 |
承認区分 | 一般用医薬品 |
製品 | 液体タイプ(450ml 1,000ml 3,000ml) 錠剤タイプ(12錠 30錠) タンク(専用の容器) |
販売先 | 薬局、医療機関 |
特色 | 抗菌スペクトルの広さ、煮沸を上回る殺菌力と高い安全性 |
会社概要
杏林製薬株式会社
代表取締役社長 | 荻原郁夫 |
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本社所在地 | 東京都千代田区神田駿河台2-5 |
資本金 | 36億23百万円 |
従業員数 | 約1,900人 |
事業内容 | 医薬品の製造販売 |
ザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー
取締役会会長 兼 最高経営責任者 | ジョン・E・ペッバー |
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本社所在地 | アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ市 プロクター・アンド・ギャンプル・プラザ1番地 |
従業員数 | 約106,000人(P&Gグループ全世界計) |
事業内容 | 洗濯・住居用洗剤製品、紙製品、ビューティーケア製品、 食品・飲料製品、ヘルスケア製品等の製造、販売、輸出入 |
マックス ファクター株式会社
代表取締役社長 | マイケル・J・ハリソン |
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本社所在地 | 兵庫県神戸市東灘区向洋町中1丁目17番地 |
資本金 | 150億9,615万円 |
従業員数 | 約2,300人 |
事業内容 | 化粧品、化粧用具、香料、石鹸類、医薬品、医薬部外品等の製造、販売、輸出入 |
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