MEMBER
研究開発の現場

MEMBER研究開発の現場

互い取り合い、
仲間から刺激けながら、
創薬という目標向かう。

わたらせ創薬センター
A Projectチーム

互い取り合い、
仲間から刺激けながら、
創薬という目標向かう。

わたらせ創薬センター
A Projectチーム

Kyorin キョーリン製薬 RECRUIT

ENTRY

TEAM WATARASE

※掲載内容は取材当時のものです

落合 貢司

2003年入社。合成第一研究所に所属。新薬の探索合成を担当。先輩がキョーリン製薬にいたことが大きなきっかけとなり入社。A Projectチームにおいて、合成のリーダーを務める。最近、同部署の人たちと週に1回、バスケットボールを始めた。

KOJI OCHIAI

和田 恵美

2004年入社。薬理第二研究所に所属。創薬シーズの最適化を目的とする薬効薬理試験を担当。具体的には、in vitro試験のスクリーニング業務や化合物の特徴づけのための試験系を構築し実施している。薬剤師として薬を提供するのではなく、創る側になりたく、幅広く仕事ができそうなキョーリン製薬に入社。2人の子どもを持つ働くママ。

EMI WADA

藤田 元道

2014年入社。薬理第一研究所に所属。新規ターゲットの探索・発掘、ターゲットに対する評価系の構築を担当。創薬に携わりたいと製薬業界を志望し、「若手が活躍できる場がある」と聞いたキョーリン製薬に入社。テニスが趣味で、時には社会人チームの大会に出ることも。

MOTOMICHI FUJITA

新たなアイデアのヒントは周りにある。
他部署との関わり合いが、研究に刺激を与える。

  • 落合

    2015年7月に「わたらせ創薬センター」として建物が新しくなり、それぞれの所属部署の物理的距離がぐっと縮まりましたよね。これまで分かれていた各部署がある程度まとまり、現在は中央に吹き抜けの階段が設置されています。フロアが異なっていても薬理、合成、動態などが見渡せるので、気軽に自由に行き来しやすくなりました。

  • 藤田

    「あ、いた」と思ったら直ぐに話しにいけるのはいいですよね。メールのやり取りで誤解が発生するのも避けたいですし、なにより時間が無駄になりませんしね。

  • 和田

    他部署とのやり取りが活発になると、研究においても刺激があります。例えば、自分が持っているテーマで煮詰まった時は、違う見方、違う評価を参考にしたくなるのですが、隣にいる違うテーマを扱っている人や、合成、動態など別の部署の人たちと話をしてアイデアをもらうことができます。この垣根の低さはキョーリン製薬らしさではないでしょうか。

  • 落合

    他社との違いはあまりわかりませんが、大学の頃との違いは大きいです。大学の頃は、テーマの中で関係する人はいても、自分1人でやりたいことをやって突き進んで研究をしていました。ところが会社に入ると薬理など関係する部署が数多くあり、そこと連携して方向性を調整しながらやらなくてはならない。最近ではリーダーになったこともあり、より調整の重要性を実感しています。

  • 和田

    確かに大学の研究は、1人で目標をつくって、それに対して結果を出していくものでしたよね。会社に入ると、「こういうものがほしい」と言っている他部署の人がいて、それに対して応える形で実験を重ねていく。こちらのデータを待っていてくれる人がいることは、研究、仕事に対する達成感が大学時代とはまるで違いました。自分が求められている存在意義を感じています。

  • 藤田

    入社して驚いたのは、若手の活用です。入社前に若手が活躍しやすいとは聞いていましたが、実際、最初の頃は言われたことをやるだけだろうなと思っていたんです(苦笑)。ところが、1年目から提案できる環境だったことには驚きました。というより、むしろ「どんどん出しなさい」といった感じで、期待していた以上に若手が活躍し、思う存分研究ができる会社でした。

  • 落合

    僕は、会社の大先輩方が持つ技術や知識の広さ、深さに感銘を受けました。大学では先輩といっても数年。会社には数十年も年の離れた先輩がいます。その方々が経験から得た知識を受け取れることは素晴らしいことですよね。

創薬を担う、薬理、合成、動態、安全性。
仲間との連携で困難を乗り越える。

  • 藤田

    最近で印象に残っていることがあるのですが、アメリカの関連会社ActivXとの協働のテーマの時です。ターゲットに対して薬を選ぶ中で、ハイスループットスクリーニングの評価方法をこちらでつくり、実際の作業はActivXにやってもらう技術移管を担当していました。ところが、実際に先方でみられた反応と、事前にこちらでみられていた反応が大きく異なる事態が発生しました。双方で食い違いがあると、化合物を選ぶときに想定したものを取ることができません。何度も手順の確認、化合物の確認を行い、無事、向こうで確認ができたときはホッとしました。

  • 和田

    私も、落合さん達が合成した化合物をスクリーニング評価したことがありまして、そのときのことが印象に残っています。この評価は、最初に「化合物の効果が見える」とても重要な部分です。この試験で得られた結果は、どの部署も心待ちにしていました。スクリーニングは一般的な薬理実験と異なり、試験を何十回も繰り返して何百個もの化合物を評価していきますので、試験系の安定化に常に注意を払っていました。ですが、扱っているものが細胞などの生き物であったりしますから、試験系が不安定になってしまった時期もあり、結果の取得が遅れたことがありました。こういった状況を分野の異なる他部署の方々に理解していただくことはなかなか難しいという印象が私の中にあったのですが、落合さんをはじめ合成部署の方々は状況をよく理解してくださり、柔軟に対応していただきました。困ったことがあっても素直に相談ができる、そんな雰囲気がこのチームにはあります。今でもとても感謝しています。

  • 落合

    そういえば、僕がつくった化合物に全然活性がなかったことがあったよね。こちらは自信を持って出しているのに、活性が上がらないことが続き、本当に正しいのだろうかとあの時は不安になりました。その化合物が、候補化合物となったきっかけというのが和田さんの機転だったんだよ。これまで活性がないことが続いていた中で、たまたま「少し活性がありそうだよ」と言ってくれた化合物があって。僕は「これだ!」と飛びついて、ややフライング気味でつくってみたら、強力な活性が出たんです。ところが、後々よく聞くと、実はその時起点となった化合物には、活性はほとんど見られていなかったと言われまして。

  • 和田

    あの出来事はスクリーニングの初期のころでしたね。なかなか活性のあるものが見つからず、私も評価法に少し不安を覚えた時期でした。その中で、ありそうでなさそうな、グレーゾーンの化合物が見つかりました。本来ならば、再度評価をして結論がはっきりしてからお伝えするのですが、それを待たずに現状を正直にお伝えしました。その方が合成の方々に化合物の評価の状況を早く把握してもらうことができ、また、きちんと説明することで信頼関係も気づき易いのではないかと思いまして。再試験結果では、残念ながらその化合物は活性がないという結論にいたりましたが、この化合物から次のステップへ進めたので、とても思い出深い出来事でした。そして、早い段階でこの化合物から次への展開を考えられた落合さんのご判断も、大きかったように思います。とてもセンスがおありだと感じました。

  • 落合

    いや~、せっかちなだけなのかも(笑)。

ターゲットの探索から臨床まで。
創薬全体が見渡せることでモチベーションが高まる。

  • 藤田

    薬理はターゲットを見出す最初の段階に携わりますが、キョーリン製薬の薬理は、そこから臨床の手前、場合によっては臨床試験まで関わることができるのが特徴かと思います。3年目の自分が、創薬の最初の部分と、後半部分である臨床の一歩手前の両方のプロジェクトに関わっている。薬づくりの全体を見回せていて、研究者としてとても恵まれた環境だと思います。

  • 和田

    薬づくりの工程の中で、自分がどこに関わっているのか。それが見えることってすごく重要です。私が入社した当時は今と組織形態が若干異なっており、選定された化合物の申請用のデータを取得する部署に配属されました。化合物をより薬に近づける仕事でありましたからとても意義はありましたが、個人的にはもっと最初の段階から関わりたいとも感じていました。また、その当時研究所は二箇所あり、創薬シーズ探索・最適化の部署は別の研究所にありましたので、簡単にその環境を肌で感じるのも難しかったように思います。それから組織変更があり、わたらせ創薬センターが竣工して、今はどの部署の人間であっても、創薬の全体を見渡すことができる形に変わってきたのは凄くよかったと思います。そして今、念願でもある創薬の初期部分に関われているので、とてもやりがいを感じています。

  • 落合

    それに、実は厳密に分業されていないのも、個人的には面白い点だと感じています。当社は、分子設計の部署が合成の中に配置されており、同じフロアに小部屋がある状態なんです。ところが、話を聞くとこれは珍しいみたいです。独立した部門である分子設計が分子レベルを見て合成に提案する流れが一般的だそうで。キョーリン製薬でも、基本的な流れは同じですが、同じ部署にあるのでとても垣根が低い。そのうえ、ある程度のものであれば、僕らも分子レベルで化合物を見てアイデアを出すことができるんです。基本はプロに頼むとしても、自分で分子設計してつくれるのって楽しいですし、本当に気軽に話せて、お願いができるんですよ。

  • 和田

    色々できる環境は、モチベーションを高く保つことができますよね。創薬は時間がかかるものなので、研究に関してもやりたいことはまだまだたくさんあります。一方で、私は二児の働くママでして、仕事と子育ての両立にも取り組んでいます。最初はできるのか不安でいっぱいでしたが、今のチームはそういった私の事情を理解してくださる雰囲気があり、精神的にとても助かっています。働くママも増えてきつつありますので、いずれは自分の経験をもとに、働くママをサポートもできたらいいなと思っています。

  • 藤田

    私は、新薬の創製に携わりたいです。一つでも多くの薬に携わりたい。今やっている領域や薬理に関して、「藤田に聞けば大丈夫」と言われるようになりたいです。

  • 落合

    10年後、20年後に何をやりたいかを考えています。そして、それをやるには今、何が必要か。そろそろ、そういったことを考え始める時期かなと。直近のリーダー職では、部署間で異なる考え方やポリシーをうまくすり合わせて、いいところに落ち着かせることに力を注いでいます。妥協できない部分もありますが、各部門が納得して、同じ方向を向いてやれるようにするのは、リーダーとしての務め。柔軟に進めていきたいですね。

  • 和田

    薬理のリーダーも同じ考えを持っています。雰囲気も落合さんに似ていますよ。仕事の方向性はもちろんですが、仕事の仕方でもリーダー同士が同じ方向性を向いていて、双方のバランスがいいチームです。改めて、研究がしやすい会社だと実感しています。

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