現在取り組んでいる職務について
創剤研究・製剤開発グループに所属する製剤研究をしています。この部署は、候補化合物の処方設計や治験薬製造、スケールアップ検討や工場への技術移管業務に加え、各種申請文書の作成対応と製剤開発に関わる全般の業務を行っています。近年は、薬剤の使い易さを追及するため、自社製品の剤形追加や、その他改善提案も重要な業務となっています。現在、私は開発中の新薬の処方検討を行っています。候補化合物は、時には溶けにくかったり、保存安定性が良好でないなどの課題があり簡単にはいきませんが、製剤化技術を駆使し、有効性があり安全性も高く、安心して飲める薬を患者さんに提供したいと常に考えています。処方設計をする上では製剤技術の知識だけでなく、薬物動態や合成の知識なども必要とされます。広い視野を持って処方設計が出来るように日々勉強中です。
研究職・開発職の仕事のやりがい、よかったとおもう点
創剤研究・製剤開発グループは患者さんに投与する形を決定する部署なので、患者さんに1番近く、それだけにやりがいや責任感も強いです。開発中の新薬の処方検討中に劇的に溶出性(溶けやすさ、吸収のしやすさ)を改善できたり、保存中に分解するものを安定化できた時はとても感動し、「今の仕事に就いて良かった!」と感じます。それと同時に「どうして添加剤や製法を少し変えただけでこんなに変化するのだろう」と不思議に思うことが多く、それを解明していくのが難しくもあり、興味深いところでもあります。また治験薬製造中は失敗できない緊張感もあります。しかし、原料から薬の形にし、包装まで全て自分の手で行い、最終的に出荷するところまで見届けたときには達成感と感動を感じます。
キョーリン製薬の研究開発の特長
キョーリン製薬はスモールスケールメリットを活かしていると思います。人数が多すぎないことから部署間の隔たりも少なく、分からないことがあったら直接他部署に聞きに行くことも多いです。今関わっているプロジェクトでは他部署間でミーティングを開き、常に他の部署がどう動いているか把握しながら仕事をしているので、時間のロスを最小限にし、迅速に研究開発を行うことができていると感じます。また開発研究所は特に和やかな雰囲気なので、誰でも働きやすい環境であると感じます。